一昔前までは玄関から真っ直ぐに伸びる廊下の間取りが一般的でした。
しかし、住宅性能の向上やライフスタイルの変化といった考えから、廊下がない家が増え続けています。
今回は、廊下のない間取りのメリットと採用する際に気をつけるポイントを紹介します。
失敗や後悔を防ぐためにもぜひ参考にしてください。
□無駄のない間取りのメリットとは
以下では、無駄のない間取りの例として「廊下のない間取り」を挙げ、そのメリットについて紹介していきます。
1つ目は「部屋としてのスペース空間が増えること」
廊下を移動のためのスペースだと考えると、無駄のようにも感じます。
廊下を無くした分、部屋として空間や収納スペースが生まれます。
2つ目は「動線が短くなること」
部屋への移動の際に、廊下を経由することなくダイレクトに移動できるので、生活動線が短くなって移動が楽になります。
また、家事効率アップにも期待できます。
3つ目は「家全体が明るくなりやすいこと」
廊下があると廊下の壁などで太陽の明かりが遮られるので暗くなりやすいところですが、廊下が無くなると北側の窓から、安定した明かりが入ってくるので、家の周囲の全方向から光が入ってきて明るくなりやすいです。
4つ目は「風が抜けやすいこと」
住宅において、南から北へなど、家の中を抜ける、通風を確保することはとても重要です。
南の部屋と北の部屋の間に廊下があると、風が抜けにくいですが、廊下のない間取りの方は風が抜けやすく、通風を確保しやすくなります。
5つ目は「家族のコミュニケーションが増えること」
リビングを移動経路にすると顔を合わせる機会が増えるため、家族の状況を把握しやすくなります。
子育て世代の方は、子供の表情から体調や悩みを察知でき、安心できるメリットもあります。
6つ目は「コストの削減」
廊下のない間取りは、壁の量とドアの枚数が少なく済みます。
壁の量が少ないということは、建具の数も少ないということになるので、コスト削減につながります。
廊下の面積を減らせば、その分工事の面積も減るので全体のコスト削減につながります。
さらに、初期コスト軽減だけでなく、壁紙の張替えや建具交換など将来的な費用も抑えることが可能となります。
□廊下のない間取りにする際のポイントとは
LDKといった1つの部屋を、移動スペースとして兼ねるなど『兼用する』ことがポイントです。
たとえば、LDKと廊下の部分を兼ね備えれば、その分より広いLDKにすることも可能になります。
廊下を無くす家にするなら、LDKと動線をうまく組み合わせた間取りにするのが重要です。
他にも玄関からLDKの距離を近づけることも、無駄なスペースをなくしつつ、空間を有効活用できます。
そして、廊下の位置に注意することも重要なポイントです。
階段が家の中心付近にあることにより各部屋への距離が短くなり、その分廊下スペースも小さくなります。
階段は1階、2階、それぞれの間取りに影響してくるため、バランスをうまく取れる位置に配置しましょう。
□注意点もあります
家の中の音の聞こえ方が気になるかたは注意が必要です。
LDKからトイレ、LDKから寝室などの間に壁や空間などのワンクッション空間が無いため、設計によっては扉1枚だけの仕切りしかなく、音がダイレクトに聞こえてしまいます。
- トイレの出入口の向きを奥にする
- トイレには廊下を設ける
- 扉は、隙間の多い引戸ではなく気密性の高いドアにする
など工夫する必要があるでしょう。
□まとめ
今回は、無駄のない間取りのメリットと採用する際に気をつけるポイントを紹介しました。
廊下を無くすことにより、効率性や家族団らん、費用の削減が見込まれます。
お客様にとって使い勝手の良い理想の間取りを実現できるでしょう。
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